中国のLDH建築設計による「上海紫府汇」
建築が体験となるレストラン
上海広場の中心に位置するこのレストランでは、デザイナーの呂德華が「子富汇」を単なる飲食店以上のものとして表現しています。それはまさに文化的な表現そのものです。彼自身の特徴的な建築的思考を取り入れ、素材や光、形を組み合わせることで、食事が儀式となり、環境が物語を伝える空間を創造しています。
東西の交差点として知られるこの都市において、「子富汇」は上海が持つ文化的な役割を体現しています。ここでは国際的な美意識と東洋の詩情が融合し、モダンでありながら伝統に根ざした雰囲気が生まれています。
「子富汇」という名前の意味
このレストランの名前は、その多面的なアイデンティティを反映しています。「子」とはオーナーである周子揚さんのことで、「紳士シェフ」とも呼ばれています。「富」は祝福を意味し、「汇」は知恵を意味します。これらを合わせることで、幸運、洗練さ、そして文化的な深みが象徴されています。「子富汇」は単なる料理のスタイルではなく、エレガンス、伝統、革新が出会う哲学そのものです。
入口と第一印象
「子富汇」への入り口は、儀式的な順序で構成されています。象徴的な門柱が来客を迎え、古代の挨拶や保護の習慣を思い起こさせます。このような仕掛けにより、訪れる人々は都会の喧騒から離れ、瞑想的な体験に向けて心を整えることができます。
店内の雰囲気は静かでありながら力強いものです。控えめな照明が影や奥行きを生み出し、強烈な赤色のアクセントが全体のトーンに温かみとコントラストを加え、文化的な意味合いを持たせています。
内装における建築的思考
呂德華は内装も建築と同じように扱っています。レストラン全体に幾何学的な線が交差しており、空間をリズミカルかつ明確に結びつけています。強化されたコンクリートや硬質素材が男性的な力強さを与える一方で、日差しの取り入れ方や半透明のカーテン、反射効果のあるアートワークなどによってエレガンスも表現されています。
「自然光がもたらすものを大変愛している」と呂德華は語ります。彼のデザイン戦略は建築における日光の効果を模倣しており、太陽の位置の変化に応じて空間の雰囲気が絶えず変化し、訪れる人々に新鮮な体験を提供しています。
素材、アート、そして空間の演出
ガラス製の仕切りを使用することで、店内は上海の風景とつながり、光や眺めが食事体験に溶け込んでいます。夜になると建物全体がランタンのように輝き、赤い窓枠が温かみと懐かしさを呼び起こします。
厳選されたアート作品——濃厚な赤色、造形美のある装飾、大胆なコントラスト——によってレストラン内は神秘的な雰囲気に包まれています。限られた色彩パレットとこれらのアートワークが組み合わさり、「子富汇」を芸術的なレストラン空間へと変えています。
文化的統一性と空間の調和
尤九宇が言ったように、「文化とは精神的価値や生活様式であり、それはすでに習慣となっている」ということです。呂德華は「子富汇」を通じてこの哲学を体現し、単なる飲食店ではなく、現代中国の文化的表現そのものとしてこのレストランを創り上げました。
広東料理の精巧さと空間的な物語性を組み合わせることで、「子富汇」は上海自体の進化を象徴しています。ここでは伝統と革新、東洋と西洋、変化と安定が調和して共存しているのです。
写真 © 王婷
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