下から上へ:床を中心に部屋をデザインする
伝統的に、部屋の装飾は壁から始まります。塗料のサンプルを選び、家具を決め、その過程で他の要素と調和する床材も選ばれます。しかしインテリアデザインの世界では、そうした従来の方法に対して静かな反抗が起きています。それが「まず床からデザインを始める」というアプローチであり、これによって計画全体の流れが逆転するのです。
このトレンドでは、床を背景として見るのではなく、注目の中心に置かれます。床の色調、模様、質感が、部屋内での他のすべてのデザイン決定の出発点となるのです。その結果として得られるのは、調和が取れ、耐久性に優れ、丁寧に設計された空間であり、そこに入る瞬間から快適さを感じさせてくれるのです。

なぜ床を主役にすべきか
床は部屋の底面全体を覆っています。コーヒーテーブルの脚から読書椅子の足、さらにはドアのアーチまで、あらゆるデザイン要素を統一する存在です。実際的にも視覚的にもデザインを支えています。
床が基調を決めれば、残りの空間も自然と整ってきます。温かみのあるパーチェックなら、柔らかな中性色やふわふわしたニット製品、アンティーク調のブロンズがぴったりです。冷たいコンクリートの床なら、マットな黒い吊り照明やインダストリアル調の棚が映えます。床を優先したデザインはスタイル選びをシンプルにし、すべてがこの安定した選択を反映します。
床を中心的な要素として
床を主役にするデザイン手法は慎重さを意味するのではありません。むしろ大胆さを促します。印象的な浮き彫り模様で部屋全体にリズムを与えたり、質感のあるレンガタイルで質素なキッチンに高級感を加えたりできます。光沢のあるラミネートでも贅沢な雰囲気を演出できます。
ここが本当に賢明なところです。目立つ床を選ぶだけで、全体のデザインが決まってしまうのです。模様入りのタイルや濃い色合いの木製材は競合する必要はありません。補完的な色調と考え抜かれたアクセントを選べば、空間に層が生まれ、意図的で自信に満ちた雰囲気になります。
下から上へのデザイン方法
まずは印象的な床材を選ぶ:部屋の雰囲気を決定づける床材を選びましょう。スモークオーク調のクラシックなチェスボード模様、テラコッタ効果のあるビニル、個性豊かな模様入りのエンジニアリングウッドなどがおすすめです。これを部屋の基盤と考え、他のデザイン要素はすべてここから発展していきます。
微妙な色調を反映させる:床材が決まったら、その色合いをもとに配色を決めましょう。ホニーワードのように温かみのある床なら、クレイやラスト、クリームホワイトなどのナチュラルな色を使いましょう。グレースラートやライトオークのように冷たい床なら、ソフトブルーやグラファイト、ミントグリーンなどを選びます。
質感と形を加える:床は自然な質感を部屋にもたらします。これを引き立てるために、対照的な素材や反射効果のあるアイテムを使いましょう。滑らかなオークの床なら、リネンのラグやベルベットの椅子でコントラストをつけます。模様入りのタイルなら、シンプルな家具やミニマリスト調の装飾でバランスを取りましょう。
床でレイアウトを決める:オープンな空間では、床を使ってエリア分けを行いましょう。対角線に敷く板張りで空間を長く見せたり、境界用のタイルでダイニングエリアを明確にしたりできます。リビングルームにエンジニアリングウッド、キッチンにコンクリートの床を使うなど、空間ごとに床材を変えることで動線や機能性を整えられます。
一貫性を保つ
:床の上に何があっても、それがデザイン全体と調和しているようにしましょう。色調の繰り返しや自然な素材、さらには模様の統一などで、床の選択がすべてのデザイン決定を反映するようにします。長続きするデザントレンド
TikTokの一時的なトレンドとは異なり、床を主役にするデザイン手法は長期的な価値があります。実用的でありながら美学的にも理にかなっています。結局のところ、床は家における最も大きな投資の一つです。デザインで床を優先することで、機能性だけでなく空間の変化も実現できます。
さらに、今や床材の種類は非常に多様化しているため、無限の可能性が広がっています。エンジニアリングウッドは温かみと耐久性を兼ね備え、テラコッタ効果のあるラミネートは高価ではなくても質感や大胆な模様を楽しめます。ラミネートも大きく進化しており、バスルームでも適したリアルな仕上がりが可能です。
視点の再考
床を主役にするデザイン手法は単なるトレンドではありません。それは視点の根本的な変更を促すものです。家主やリフォーマー、装飾業者にとって、床を後回しにするのではなく、主要なデザインツールとして捉えるよう勧めます。
具体的な要素に美学を基づけることで、すべての選択がよりシンプルで一貫性があり、自信に満ちたものになります。モノクロのタイルが施された印象的な廊下でも、ライトオークの床がある静かな寝室でも、床を優先したインテリアは入室する瞬間から丁寧に計画されているように感じられます。
なぜなら、床が素敵だと、他のすべても自然と調和してくるからです。







