トレンドとしての共同生活:ソビエト連邦の集合住宅制度から学ぶべきこと
明確な規則と相互責任の制度
モスクワやサンクトペテルブルクでは、若者たちが共同生活のために多額の費用を支払っている。しかし、長年そこで暮らしてきた人々は、かつて共同生活が流行ではなく当たり前だった時代を懐かしみ思っている。私たちがしばしば過去の遺物と見なす集合住宅が、今や最もおしゃれな住居形態の原型となっている。
現代の共同生活スペース、学生寮、若手専門家向けの住居は、すべてこの共住文化の変種である。かつては当たり前のことだったが、今では特別な価値が付与されている。もうソビエト時代の歴史を恥じる必要はないのかもしれない。先人たちの経験から有益な教訓を得る時だ。
この記事から得られる主なポイント:
- 共同キッチンは社会生活の中心であり、現代の共同生活スペースと同じ役割を果たしていた。
- バスルームやトイレの使用時間の決まりによって、人々は時間管理と他人への配慮を学んだ。
- 清掃分担制度は、どんな現代の清掃サービスよりも効果的だった。
- 近所同士は第二の家族のように接し、互いに助け合うことが当たり前だった。
- 個人のプライバシーは壁ではなく、相互の理解と協力によって守られていた。
共同キッチンという社交の場——そこで友情が育まれた理由
集合住宅のキッチンは単なる調理場ではなく、共通の趣味や心理的サポート、社交の場でもあった。皆で食卓を囲み、政治について話したり、家庭の悩みを共有したり、一緒に劇場に行く計画を立てたりした。
各家族は冷蔵庫に自分専用の棚やコンロを持っていたが、よく一緒に料理を作った。日曜日にはみんなでスープを作り、冬にはキュウリを共同で漬け込み、誰かの誕生日を祝った。こうした行為が特別なコミュニティの雰囲気を生み出していた。
現代の共同生活スペースでは、料理の夕食会や共通のランチを開くことで、かつてのキッチンの魅力を再現しようとしている。しかし、参加者が多すぎるため、本当の親しみを築くには時間が足りない。
バスルームの使用時間の決まり——20人が衝突なくシャワーを使う方法15~20人が住む集合住宅には通常、バスルームが1つしかなかった。しかし、みんながシャワーや歯磨き、洗濯を済ませることができた。その秘訣は厳格な時間管理と規律だった。
朝は一人15分の順番待ち。夜は月曜日と木曜日がイワノフ一家、火曜日と金曜日がペトロフ一家の使用日で、土曜日には共同住宅全体の清掃を行った。誰も遅刻せず、必要以上長く滞在することもなかった。
この経験によって、多くの人々が時間管理と他人への配慮を学んだ。現代の共同生活者は、そのような組織力を羨むしかない。共有バスルームでは、常に順番待ちによるトラブルが発生している。
清掃分担制度——家事サービスなしで清潔を保つ方法
集合住宅の共用エリアは、管理会社がいなくても常に整然としていた。各家族が週に1回交代で清掃を行い、廊下やバスルーム、キッチン、階段の掃除を担当した。誰が何を汚したか、誰が後片付けをしなかったか、ルールを破った人は罰として追加の清掃や、キッチンでの公開的非難を受けた。この制度は完璧に機能し、みんなが「今日は自分が掃除する、明日は他の人がする」と理解していたからだ。金銭的な罰よりも、相互の責任感の方が効果的だった。
近所同士は家族のように接し、あらゆる面で互いに支え合った
集合住宅では、他人の子供や問題に関わることはなかった。親が仕事で忙しくても、近所の人が子供たちを世話してくれた。誰かが病気になれば、みんなで薬を探しに行った。急いで出かける必要があっても、子供たちは何も聞かずに見守られていた。問題だけでなく、喜びも共有された。結婚式や誕生日パーティーはみんなで祝われた。新しいテレビや貴重な家具を買うことも、集合住宅全体の大きな出来事だった。
現代の人々は別々のアパートに住んでおり、近所の人の名前さえ知らないことが多い。しかし集合住宅の住民たちは本当の家族のように接し合っていた。
壁なしでプライバシーを守る方法——共有空間で個人のスペースを確保する
集合住宅の住民が持つ重要な能力は、共有空間の中で自分だけのスペースを作り出すことだった。他人の会話を盗み聞きしたり、他人の私事に首を突っ込んだり、他人の家庭の問題に口を出したりすることはなかった。暗黙のルールが存在していた。「共用スペースを長時間占有しない」「夜遅くに騒がない」「個人的な問題を他人の前で話さない」。これらのルールを破ると、集団から排斥されることになった。
このような習慣は、社会に適応しつつも内面の独立性を保つという特別な性格を形成した。人々は集団の一員でありながら、完全にはその中に溶け込まないように生きていた。
共有生活における節約術——品質を損なわずにすべてを節約する方法
集合住宅では、洗剤を大量に購入することでコストを削減した。スープやお粥はみんなで作り、ガス代や食料費も節約された。新聞や雑誌の定期購読も共有し、みんなで読んだ。家電も共有されていた。冷蔵庫、洗濯機、テレビなどを各家族が使用料を支払って使ったが、個別に購入するよりもはるかに安かった。
現代のシェアリングエコノミー——カーシェアリングやバイクシェアリング、道具のレンタルなども、集合住宅での生活経験から生まれたものだ。ただし今ではアプリを通じて行われているだけだ。
トラブルとその解決方法——共同生活における外交術
集合住宅でトラブルが発生することは避けられなかったが、それを解決するためのしっかりした仕組みがあった。住民委員会や集会、選出された代表者たちが仲介役を果たした。重要なルールは、「どんなトラブルも公開の場で解決する」ということだった。これによりゴシップや誤解が防がれ、参加者は礼儀正しく行動するようになった。罰則もあった。公開的非難から集合住宅からの追放まで。
このような集団的なトラブル解決の経験は、現代人が欠いている能力を育んだ。交渉力や妥協する力、集団の利益を個人の利益よりも優先する姿勢——これらは集合住宅の住民にとって当たり前のことだった。
現代の共有生活に与える教訓
現代の共有生活形態は、ソビエト時代の集合住宅から多くを学ぶことができる。明確なルールや相互責任の制度、共有空間の文化——これらは何十年も効果的に機能してきた。現代の共同生活での主な問題は、個人主義と集団生活を両立させようとすることだ。集合住宅では、「他人と一緒に暮らすなら妥協が必要だ」ということが理解されていた。しかし現代の若者たちは、共同体への責任なしで共有生活の利点だけを求めている。
もう少し西洋の共有生活モデルを理想化するのをやめ、自分たちの経験をもっと研究する時が来たのかもしれない。結局のところ、私たちの祖父母は一緒に暮らす方法を知っていた。彼らには選択肢がなかっただけだ。私たちはその経験の中から良い部分を取り入れ、現代の実情に合わせて活用することができる。
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