イギリスのサウス・ダウンズ国立公園内にあるARデザインスタジオによって設計された「ファーマーズハウス」
プロジェクト名:ファーマーズハウス
設計者:ARデザインスタジオ
所在地:イギリス、サウスダウンズ国立公園
面積:6,598平方フィート
ARデザインスタジオによるファーマーズハウス
ARデザインスタジオは、イギリスのサウスダウンズ国立公園西部にある私有地にこのファーマーズハウスを設計しました。約6,500平方フィートの居住空間は、自然環境を最大限に活用するように設計されており、開放的な空間が特徴となっています。
このファーマーズハウスは、農作業のためにイギリスの村に戻るARデザインスタジオのクライアントたちのための拠点として機能しています。サウスダウンズ国立公園の最西部に位置するこの田舎風の環境こそが、この建物が存在する主な理由です。
クライアントからは、子供や孫たちが訪れた際に使用できる、本館に接続された完全自律型の付属棟を追加するよう要望がありました。
既存の建物は長年にわたり何度も改修や増築が行われていたため、スタイルが統一されず、建物が敷地に馴染まないという不快感がありました。
ARデザインスタジオのチームは、既存の建物と新しい付属棟をガラスでつなぐことで、すべてを一つの優雅なデザインに統合する提案を行いました。東側に位置する付属棟の周りには、リラックスや食事に最適な大きな屋根付きテラスがあります。プールサイドのテラスは建物の前中央に位置し、広々としたカーテンウォールで覆われています。このカーテンウォールは既存の建物を越えて敷地の西側まで続いており、さらなる日陰空間を提供しています。また、木々に合わせた開口部や薄い木製の格子状の仕切りが設けられており、南側のファサードを保護しています。
既存の建物を改修する際には、伝統的な幾何形状を維持し、素材を使って全体のデザインを統一しました。北側から始まる亜鉛製の装飾が屋根に続き、南側を日陰にしています。一方、既存のファサードの残りの部分はケボニー材で覆われており、新しい付属棟と調和しています。
自然素材と人工素材のバランスを慎重に考慮して選ばれたパレットが使用されています。亜鉛製の装飾は農業地帯特有の雰囲気を表現し、クライアントの歴史も反映していると同時に、保護機能も果たしています。一方で、線形の木製装飾はモダンながらも田舎風の印象を与え、繊維コンクリートは温かみのある木製ディテールを引き立てる涼しげな素材として機能しています。
視覚的には、付属棟は周囲の景観の中で一体として存在しており、1階には居心地の良いキッチン・ダイニングルームやパントリーがあり、3つある寝室のうち2つも設けられています。木製装飾に設けられた小さな開口部から自然光が入りますが、その大きさは車道から室内が見えないように工夫されています。ファサードの幾何形状と繊維コンクリートの使用により、ダイニングルームのプライバシーも確保されています。地下に隠された構造物には寝室、用事室、2台分の駐車スペースがあります。
内装は控えめなグレーカラーで統一されており、家具や木製装飾を通じて温かみのある雰囲気が演出されています。
東向きの寝室からは朝日が差し込み、周囲のサウスダウンズの広大な景色を楽しむことができます。また、建物内に戦略的に配置された開口部から自然光が奥の部分まで届いています。
このプロジェクトは、庭園全体にわたって延びる一つの建築的な形として完成しています。より広い視点から見ると、この力強い幾何形状は、整然とした景観の中で自然に溶け込んでおり、その先に広がる農地へと滑らかにつながっています。
– ARデザインスタジオ







